年金審議会 賃金スライド廃止を論議
Updated on 4/14/98

 年金審議会は7日、公的年金の支給額を現役世代の賃金上昇に合わせて高める「賃金スライド制」についての検討を行った。参加した委員からは同制度の廃止を巡り賛否両論が出たため、結論を今後に持ち越した。
 「賃金スライド制」は厚生年金保険を対象に、現役世代の賃金の上昇に応じて5年ごとに支給額を引き上げる制度であるが、年金審議会では「経済や年金財政の現状を考えれば制度を廃止すべきだ」「物価スライドだけだと年金がマイナスになる可能性があり、賃金スライドの廃止は慎重に検討すべきだ」とった意見が交わされた。