労災保険率等の改定について
労働省労働基準局労災管理課 平成10年2月18日発表
Updated on 2/20/98

 労災保険率等の改定について、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱が、本日、労働者災害補償保険審議会(会長 保原 喜志夫 北海道大学教授)に対し諮問され、同審議会からこれを了承する旨の答申が行われたところである。
 労働省としては、この答申を受け早急に省令改正を行うとともに、改正内容の周知に努めることとしている。
 今回答申された主な内容は次のとおりである。

 労災保険率等の改定
 労災保険率については、事業の種類(業種)別に過去3年間の収支状況、災害率等を基礎として、最近では、3年ごとに見直しを行っているところである(前回は平成7年4月1日以降適用されるものについて実施)。今回、平成10年4月1日以降適用される労災保険率について、業種の新設及び統合を行うとともに、全体で52業種のうち25業種について引き下げ、別紙の第1表(1)のとおりとする。(その他の業種は据え置きとする。)
 また、労災保険の特別加入に係る保険料率のうち、建設関係の事業に係る第二種特別加入保険料率及び海外派遣者に係る第三種特別加入保険料率についても引き下げ、それぞれ、同表(2)、(3)のとおりとする。
 なお、今回の改定により、全体としての労災保険率は現行の1000分の9.9から1000分の9.4へ1000分の0.5の引き下げとなる(率にして5.1%の減)。この引き下げに伴い、平成10年度の労災保険に係る労働保険料負担は、全体で853億円減少する見込である。
  
 労務費率の改定
 労災保険の保険料の額は、賃金総額に労災保険率を乗じて算定されるが、請負による建設事業であって賃金総額の把握が困難な場合には、請負金額に労務費率(請負金額に占める労務費の割合を考慮して定める率)を乗じたものを賃金総額とみなす特例が定められているところである。
 この労務費率について、近年における省力化のための機械等の導入、労務費の上昇等により請負金額に占める労務費の割合が変化している実態を考慮して、別紙の第2表のとおり改めることとし、平成10年4月1日以降適用することとする。


別紙

第1表 労災保険率等改定内容一覧表
 (1) 労災保険率の改定
 
事業の種類の分類事業の種類改定現行
林業 木材伐出業1000分の1341000分の137
その他の林業1000分の391000分の41
漁業 海面漁業(定置網漁業又は海面魚類養殖業を除く。)1000分の591000分の61
定置網漁業又は海面魚類養殖業1000分の401000分の42
鉱業 金属鉱業、非金属鉱業(石灰石鉱業又はドロマイト鉱業を除く。)又は石炭鉱業1000分の891000分の94
注1
1000分の106
注2
建設事業 水力発電施設、ずい道等新設事業1000分の1341000分の144
道路新設事業1000分の331000分の43
舗装工事業1000分の201000分の24
鉄道又は軌道新設事業1000分の381000分の52
建築事業(既設建築物設備工事業を除く。)1000分の221000分の25
既設建築物設備工事業1000分の151000分の19
機械装置の組立て又は据付けの事業1000分の201000分の28
その他の建設事業1000分の271000分の30
製造業 木材又は木製品製造業1000分の231000分の24
パルプ又は紙製造業1000分の101000分の11
コンクリート製造業
注3
1000分の18新設
金属材料品製造業(鋳物業を除く。)1000分の111000分の15
洋食器、刃物、手工具又は一般金物製造業(めつき業を除く。)1000分の121000分の14
めつき業1000分の101000分の11
機械器具製造業(電気機械器具製造業、輸送用機械器具製造業、船舶製造業又は修理業及び計量器、光学機械、時計等製造業を除く。)1000分の91000分の10
輸送用機械器具製造業(船舶製造又は修理業を除く。)1000分の71000分の8
貴金属製品、装身具、皮革製品等製造業1000分の61000分の7
その他の製造業1000分の101000分の11
運輸業 港湾貨物取扱事業(港湾荷役業を除く。)1000分の221000分の26
港湾荷役業1000分の381000分の47
注1  事業の種類統合前の「金属又は非金属鉱業(石灰石鉱業又はドロマイト鉱業を除く。)」の労災保険率である。
注2  事業の種類統合前の「石炭鉱業」の労災保険率である。
注3  「その他の窯業又は土石製品製造業」から分離独立させ、新設したものである。
注4  上記以外の事業の種類については、改定は行われない。

 (2) 第二種特別加入保険料率の改定
 
事業又は作業の種類の番号事業又は作業の種類改定現行
特2労災保険法施行規則第46条の17第2号の事業
(土木、建築その他の工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体又はその準備の事業)
1000分の221000分の23
 上記以外の事業又は作業の種類については、改定は行われない。




 (3) 第三種特別加入保険料率の改定
 
対象改定現行
海外派遣者1000分の71000分の8




第2表 労務費率改定内容一覧表
 
事業の種類の分類事業の種類改定現行
建設事業水力発電施設、ずい道等新設事業20%22%
既設建築物設備工事業20%18%
 上記以外の事業の種類については、改定は行われない。