労働福祉事業等に要する費用に充てるべき額の限度の特例に
関する省令案要綱に関する労働者災害補償保険審議会からの答申について

〜労働省〜
Updated on 9/20/99

 労働者災害補償保険については、近年の景気の動向を反映し、収入面では保険料収入等が減少する一方、支出面では労働福祉事業の一つである未払賃金の立替払事業に要する費用が急増している。
 労働省では、こうした状況に対応し、労働福祉事業の安定的な運営を図るため、これに要する費用に充てるべき額について設けている限度に関し、未払賃金の立替払事業に要する費用を除外することを内容とする緊急的な特例措置を講ずるべく、平成11年7月8日(木)、「労働福祉事業等に要する費用に充てるべき額の限度の特例に関する省令案要綱」を労働者災害補償保険審議会(会長 保原喜志夫 天使女子短期大学教授)に諮問し(参考1)、本日、同審議会から労働大臣に対して別紙のとおり答申があった。
 労働省としては、この答申を受け、今後、省令制定に向けての作業を進め、速やかに公布する予定である。なお、本省令に基づく特例措置は、平成11年度の決算から適用することとしている。

1 労働福祉事業は、労働者及びその遺族の福祉の増進を図ることを目的として、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)第2条の2及び第23条に基づき、保険給付の事業と併せて実施される事業である。

2 この労働福祉事業については、労働者災害補償保険法施行規則第43条の規定に基づき、一定の限度額が設けられている。具体的には、特別支給金を除く労働福祉事業に要する費用及び労働者災害補償保険事業の事務の執行に要する費用について、保険料収入等に118分の18を乗じて得た額に附属雑収入の一部を加えた額を超えないこととされている(参考2)。

3 しかしながら、近年の景気の動向を反映して保険料収入が大幅に落ち込む中で、保険料収入等の一定割合とされている労働福祉事業費等の限度額も相当程度落ち込むことが見込まれ(参考3)、その一方では、賃金の支払の確保等に関する法律(昭和51年法律第34号)に基づき、労働福祉事業の一環として実施している未払賃金の立替払事業に要する費用が予想を上回る急激な伸びを示している(参考4)。

4 こうした状況に対応し、未払賃金の立替払事業のほか、被災労働者及びその遺族の援護・社会復帰促進対策や安全衛生確保対策など労働福祉事業として実施する各種施策を安定的に運営していくため、緊急的な特例措置として、未払賃金の立替払事業に要する費用について労働福祉事業費等の限度額から除外することとする。

5 今回の措置については、平成13年度までの特例措置とし、平成11年度決算から適用することとする。

(参考5)未払賃金の立替払事業の概要