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標記については、3月15日に中央職業安定審議会(会長 西川俊作 秀明大学教授)に「職業安定法等の一部を改正する法律案要綱」を諮問し、3月17日、妥当と認める旨の答申を得たところである。労働省においては、これを受けて、「職業安定法等の一部を改正する法律案」を作成し、3月26日、同法律案の国会提出について閣議に付議し、閣議決定がなされた。
職業安定法等の一部を改正する法律案要綱
第一 職業安定法の一部改正
一 法律の目的の改正
この法律は、雇用対策法と相まって、公共に奉仕する公共職業安定所その他の職業安定機関が関係行政庁又は関係団体の協力を得て職業紹介事業等を行うこと、職業安定機関以外の者の行う職業紹介事業等が労働力の需要供給の適正かつ円滑な調整に果たすべき役割にかんがみその適正な運営を確保すること等により、各人にその有する能力に適合する職業に就く機会を与え、及び産業に必要な労働力を充足し、もって職業の安定を図るとともに、経済及び社会の発展に寄与することを目的とするものとすること。(第一条関係)
二 職業指導の定義
職業指導は、職業に就こうとする者に対し、実習、講習、指示、助言、情報の提供その他の方法により、その者の能力に適合する職業の選択を容易にさせ、及びその職業に対する適応性を増大させるために行う指導をいうものとすること。(第四条関係)
三 職業安定機関と職業紹介事業者等の協力
職業安定機関と職業紹介事業者等は、労働力需給の適正かつ円滑な調整を図るため、雇用情報の充実、労働力需給の調整に係る技術の向上等に関し、相互協力に努めなければならないものとすること。(第五条の二関係)
四 労働条件等の明示
労働条件等の明示は、賃金及び労働時間に関する事項その他の命令で定める事項については、命令で定める方法により行わなければならないものとすること。(第五条の三関係)
五 求職者等の個人情報の取扱い
(一)公共職業安定所及び職業紹介事業者等は、その業務に関し、求職者等の個人情報を収集し、保管し又は使用するに当たっては、その業務の目的の達成に必要な範囲内で求職者等の個人情報を収集し、並びに当該収集目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならないものとすること。(第五条の四第一項関係)
(二)公共職業安定所及び職業紹介事業者等は、求職者等の個人情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならないものとすること。(第五条の四第二項関係)
六 職業安定主管局長の業務
(一)労働力の需給に関する調査等
職業安定主管局長は、雇用及び失業の状況に関する情報の収集、整理、分析、公表等労働力需給の適正かつ円滑な調整のために必要な措置を講じるよう努めなければならないものとすること。(第十四条関係)
(二)標準職業名等
職業安定主管局長は、職業紹介事業等に共通して使用されるべき標準職業名等を定め、その普及に努めなければならないものとすること。(第十五条関係)
七 公共職業安定所の業務
(一)求人又は求職の開拓等
イ 公共職業安定所は、求職者の就業機会の確保及び求人者の必要とする労働力の確保のため、必要な求人又は求職の開拓を行うものとすること。(第十八条第一項関係)
ロ 公共職業安定所は、求人又は求職の開拓に関し、地方公共団体、事業主団体、労働組合その他の関係者に対し、情報の提供その他必要な連絡又は協力を求めることができるものとすること。(第十八条第二項関係)
(二)公共職業能力開発施設等との連携公共職業安定所は、職業指導を受ける者に対し、公共職業能力開発施設の行う職業訓練(職業能力開発総合大学校の行うものを含む。)に関する情報の提供、相談その他の援助を与えることが必要であると認めるときは、公共職業能力開発施設その他の関係者に対し、必要な協力を求めることができるものとすること。(第二十四条関係)
(三)職業体験機会の付与等
公共職業安定所は、学生生徒等に対する職業指導を効果的かつ効率的に行うことができるよう、学校その他の関係者と協力して、職業を体験する機会の付与その他の職業の選択についての学生生徒の関心と理解を深めるために必要な措置を講ずるものとすること。(第二十六条関係)
八 有料職業紹介事業
(一)有料職業紹介事業の許可等
有料職業紹介事業は、港湾運送業務に就く職業、建設業務に就く職業その他命令で定める職業を除き、労働大臣の許可を受けて行うことができるものとすること。(第三十条及び第三十二条の十一関係)
(二)許可基準等の明確化
許可の基準及び許可の欠格事由を規定するものとすること。(第三十一条及び第三十二条関係)
(三)許可手続等の明確化
許可申請書の記載事項及び添付書類、許可証、許可の条件、許可の更新、変更の届出、事業の廃止並びに名義貸しの禁止について規定するものとすること。(第三十条、第三十二条の四から第三十二条の八まで及び第三十二条の十関係)
(四)手数料制度の改正
イ 有料職業紹介事業者は、上限付きの手数料又は手数料表の届出による手数料のいずれかを選択して徴収することができるものとすること。(第三十二条の三第一項及び第三項関係)
ロ 有料職業紹介業者は、求職者から原則として手数料を徴収してはならないものとすること。ただし、求職者の利益のために必要があると認められるときとして命令で定めるときはこの限りではないものとすること。(第三十二条の三第二項関係)
ハ 労働大臣は、手数料表に基づく手数料が著しく不当である場合等には、当該手数料表の変更を命ずることができるものとすること。(第三十二条の三第四項関係)
(五)許可の有効期間の延長
許可の有効期間(現行一年)を、新規許可については三年、更新許可については五年に延長するものとすること。(第三十二条の六関係)
(六)許可の取消し及び事業停止命令
許可の取消し及び事業停止命令に係る事由を明確化するものとすること。(第三十二条の九関係)
(七)取り扱うべき職種の範囲等の限定
労働大臣は、有料職業紹介事業者の申出に基づき、当該有料職業紹介事業者が有料の職業紹介事業を行うに当たり取り扱うべき職種の範囲その他業務の範囲を定めることができるものとし、その範囲が定められた場合には、その範囲内に限り、求人及び求職の申込みを原則としてすべて受理しなければならないものとすること。(第三十二条の十二関係)
(八)取り扱うべき職種の範囲等の明示
有料職業紹介事業者は、取り扱うべき職種の範囲その他業務の範囲に関する事項、手数料に関する事項、苦情の処理に関する事項その他当該職業紹介事業の業務の内容に関し命令で定める事項について、求人者、求職者に明示しなければならないものとすること。(第三十二条の十三関係)
(九)職業紹介責任者
イ 選任義務
有料職業紹介事業者は、職業紹介責任者を選任しなければならないものとすること。(第三十二条の十四柱書き関係)
ロ 業務
職業紹介責任者の業務は、求人者又は求職者から申出を受けた苦情の処理、求人者又は求職者に係る情報の管理、職業紹介事業の業務の統括・改善及び職業安定機関との連絡調整に関することとすること。(第三十二条の十四各号関係)
(十)事業報告
有料職業紹介事業者は、労働大臣に対し、求職者の数、手数料の額その他職業紹介事業に関する事項を記載して事業報告を提出しなければならないものとすること。(第三十二条の十六関係)
九 無料職業紹介事業
(一)許可の有効期間の延長
許可の有効期間(現行三年)を五年に延長するものとすること。(第三十三条第三項関係)
(二)有料職業紹介事業に係る規定の準用
無料職業紹介事業について、許可基準、許可手続、許可の取消し等、取り扱うべき職種の範囲の限定、取り扱うべき職種の範囲等の明示、職業紹介責任者、事業報告その他有料職業紹介事業に係る所要の規定を準用するものとすること。(第三十三条第四項関係)
(三)公共職業安定所による援助
公共職業安定所は、無料職業紹介事業を行う者に対して、雇用情報、職業に関する調査研究の成果等の提供その他当該無料職業紹介事業の運営についての援助を与えることができるものとすること。(第三十三条の三関係)
十 その他職業紹介事業に関する事項
労働大臣は、労働力の需要供給を調整するために特に必要があるときは、命令で定めるところにより、職業紹介事業者に対し、職業紹介の範囲、時期、手段、件数その他職業紹介を行う方法に関し、必要な指導、助言及び勧告をすることができるものとすること。(第三十三条の六関係)
十一 労働者の募集
(一)通勤圏外からの直接募集の届出の廃止
通勤圏外からの直接募集の届出を廃止するものとすること。(現行第三十六条関係)
(二)委託募集従事者に対する報償金に係る許可制の見直し
委託募集従事者に対する報償金に係る許可制を見直し、労働者の募集を行う者が委託募集に従事する者に対して報酬を与えようとするときは、労働大臣の認可を受けなければならないものとすること。(第三十六条第二項関係)
十二 労働者供給事業
労働者供給事業者についても、無料職業紹介事業者と同様、公共職業安定所による援助に関する規定を設けるものとすること。(第四十六条関係)
十三 指針等
(一)指針
労働大臣は、差別的取扱いの禁止、求職者等の個人情報の取扱い、労働条件等の明示及び職業紹介事業者の業務の改善向上の責務に関し、職業紹介事業者等が適切に対処するために必要な指針を公表するものとすること。(第四十八条関係)
(二)指導及び助言
労働大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、職業紹介事業者等に対し、その業務の適正な運営を確保するために必要な指導及び助言をすることができるものとすること。(第四十八条の二関係)
(三)改善命令
労働大臣は、職業紹介事業者等が、その業務に関し、この法律の規定又はこれに基づく命令の規定に違反した場合において、当該業務の適正な運営を確保するために必要があると認めるときは、職業紹介事業者等に対し、当該業務の運営を改善するために必要な措置を講ずべきことを命ずることができるものとすること。(第四十八条の三関係)
(四)労働大臣に対する申告
職業紹介事業者等がこの法律の規定又はこれに基づく命令の規定に違反する事実がある場合においては、求職者等は、労働大臣に対しその事実を申告し、適当な措置をとるべきことを求めることができるものとし、労働大臣は、必要な調査を行い、その申告の内容が事実であると認めるときは、適当な措置をとらなければならないものとすること。(第四十八条の四関係)
(五)秘密を守る義務等
イ 有料職業紹介事業者及びその代理人、使用人その他の従業者は、正当な理由なく、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしてはならないものとすること。有料職業紹介事業者及びその代理人、使用人その他の従業者でなくなった後においても、同様とすること。(第五十一条第一項関係)
ロ 職業紹介事業者等は、その業務に関して知り得た個人情報その他命令で定める者に関する情報を、みだりに他人に知らせてはならないものとすること。職業紹介事業者等でなくなった後においても、同様とすること。(第五十一条の二関係)
(六)公共職業安定所による相談及び援助
公共職業安定所は、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に関する事項について、求職者等の相談に応じ、及び必要な助言その他の援助を行うことができるものとすること。(第五十一条の三関係)
十四 罰則の整備
(一)十三の五のイの義務違反に係る罰則を設けるものとすること。(第六十六条関係)
(二)罰金額を引き上げるものとすること。(第六十三条から第六十六条まで関係)
(三)その他所要の罰則の整備を行うものとすること。
十五 その他
その他所要の整備を行うものとすること。
第二 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律の一部改正
一 個人情報の取扱い
(一)派遣元事業主は、労働者派遣業務に関し、労働者の個人情報を収集し、保管し又は使用するに当たっては、その業務の目的の達成に必要な範囲内で労働者の個人情報を収集し、並びに当該収集目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならないものとすること。(第二十四条の三第一項関係)
(二)派遣元事業主は、労働者の個人情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならないものとすること。(第二十四条の三第二項関係)
第三 建設労働者の雇用の改善等に関する法律の一部改正
一 通勤圏外からの労働者の募集
労働省令で定める区域に係る直接募集については、通勤圏内の内外を問わず、届出を要するものとすること。(第六条関係)
二 罰金額の引上げ
労働者の募集に係る届出義務違反等について罰金額を引き上げるものとすること。(第十二条関係)
第四 中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び林業労働力の確保の促進に関する法律の一部改正
一 罰金額の引上げ
委託募集の特例に関して準用される職業安定法の規定違反等について罰金額を引き上げるものとすること。
二 その他
その他所要の整備を行うものとすること。
第五 施行期日等
一 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内で政令で定める日から施行するものとすること。ただし、第一の八の五については、ILO第百八十一号条約が我が国について効力を生じる日から施行するものとすること。(附則第一条及び第三条関係)
二 この法律の施行に関し必要となる経過措置等を定めるとともに関係法律の規定の整備を行うものとすること。(附則第二条、附則第四条から第八条まで及び附則第十条から第十七条まで関係)
三 政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律による改正後の職業安定法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、同法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。(附則第九条関係)
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